秋葉駅までの道


ミツワを出て交差点で信号待ちをしてる1人の女性。
大きな花束を2つ大事そうに抱えて、その花束に顔を埋めるかのように声を出して泣いてた。
後姿で分かったよ。下店のえいたそだって。
花束に込められた常連さんの想いを抱きしめるように抱えて、
常連さんの思いの温かさに寄り添うように顔を花束にくっつけて、
周りには何人も人がいたけれど声を出して泣いてた。
同じ秋葉駅に向かうからルートも同じで、歩く速度も同じくらいだったから
秋葉駅の改札を通るまで同じ距離でえいたそを見てたんだけど、ずっとずっと泣いてた。
まともに絡んだ事ないから声をかけなかったけど、
「元気でね」「次の道でもがんばって」そういいたい思いはあったよね。
とにかく元気で明るいメイドさん。それがえいたそのイメージ。
ご帰宅待ちの列が長くて5Fの方で並んでても、インフォがえいたそだと
一発で誰がインフォやってるか分かったもんね。
一見さんでも常連さんでも常にテンション高く明るく元気に。
えいたそが愛される理由はまともに絡んだ事なくても十分に分かった。
これで実際に話してえいたその事を知ったら俺も会いにご帰宅しちゃうのかも。
下店に欠かせない大切なメイドさんだってずっと思ってた。
いつかは話してみたい。ドラクエ4とFF6が好きとか、ドンピシャ俺と同じだし。
でも結局実現しないまま終わっちゃった。
えいたそが卒業した理由は知らない。
プライベートな事情なのかもしれないし、@が変わってしまったからかもしれない。
どっちにしてもまた大きな存在が去ってしまったよね。
プライベートな理由なら仕方がない。
でも、そうじゃないなら・・・
みちるちゃん、大丈夫か?
ドンキから嫁の卒業を想う気持ち、お嬢様としてご帰宅もできない気持ち、察しますよ。