紗良様へ


レポ書きながらも本当はまだ実感がないんだ。
ご帰宅したらあのキレイでさわやかな声で迎えてくれそうな気がする。
ライブに行ったら青いリボンがピンクのリボンの隣で唄ってる気がする。
でも、ライブの事を思い出しながら卒業式の事を書いてたら今でも涙がこぼれてくる。
実感がないんじゃなくて、受け入れたくないのかもしれないね。
紗良様の涙、紗良ヲタの涙、メンバーの涙、記憶を蘇らせると凄くリアルに思い出されて
そこでやっと「本当なんだ」って受け入れ始めると涙が・・・
『ご主人様達の顔を覚えておきたい』
そう言って客席を見渡した紗良様。
もしも記憶の容量にちょっとでも空きがあるのなら、
そのスペースの隅っこでも良いから俺の事も入れてもらえますか?
真っ先に消えてしまってもいい。
ただほんの一時でも紗良様の記憶に俺が存在する事ができたら俺はとっても幸せです。


紗良様にとってのメイド生活2年4ヶ月、その内俺が知ってるのはたった半年。
その半年の中で紗良様に会った回数は数えるほど。
紗良様と話をしたりした時間を計算したらきっと2時間とかそんなもん。
他の常連さん達からすればとてつもなく短い時間。
でもね、短いからこそどの思い出も薄れる事無くちゃんと覚えてるんだ。
埋もれる事無くすぐに探し出して取り出せる。
宇都宮で俺と雨しゃまとひとみんと紗良様で℃-ute運動会のハチマキ巻いたよね。
白組応援席なのに舞美の為に1人であかのハチマキ巻いてたって言ってたよね。
石丸での握手会で俺との握手を手短にしてとなりのひとみんに速攻でスライドさせたよね。
ナース服が可愛かったって話してたらツンツンモードだったよね。
雨しゃまイジリでの俺の振りにちゃんと乗っかってきてくれたよね。
俺の住んでる県だけじゃなく市まで覚えててくれたよね。
UNOやりながら舌打ちしてたよね。
ひとみんやみぃなてぃんが「Cちゃま」って呼ぶ中、紗良様だけは「Cちゃん」だったよね。
舞美の写真集を手に「鼻血出るかも」って言ってたよね。
ほら?覚えていなくてもいいような細かい思い出だってちゃんと出てくるんだよ?


ねぇ。紗良様。
俺は紗良様に出会えて良かったよ。
ピンク色の俺だけど本当に良かったって思う。
絶対に絶対に忘れないから。
紗良様のことも、本店でのラストお給仕も、ライブゲートでの卒業式も。
ずっとずっと心の宝箱に大切にしまっておくよ。


きっともう会う事はないと思うんだけど、
もしも偶然にもどこかで会えたら俺はきっとこう言うはず。
「土下座したところを踏んでもらえますか?」ってねw


バイバイ!紗良様。
これから先の紗良様の幸せを心から願ってます。